被爆地である広島市で開かれたG7広島サミット(先進7カ国首脳会議)は最終日の21日、ウクライナのゼレンスキー大統領との討議などを終え、閉幕した。
岸田文雄首相は、平和記念公園で議長国記者会見を開き、首相自らが提唱する「核兵器のない世界」の実現への決意をG7の首脳らと共有したと述べる。
さらに、核軍縮・不拡散に向けた首脳文書「広島ビジョン」の発出を成果に上げ、
「世界80億の民が全員広島の市民となったとき、この地球上から核兵器はなくなる。私はそれを信じている」
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と訴えた。
首相は会見で、ゼレンスキー大統領のサミット参加により、軍事侵攻を続けるロシアに対し、G7とウクライナによる揺るぎない連帯を示すとともに、法の支配に基づく開かれた国際秩序を堅持する重要性を世界に示すことができたと強調。
広島サミットの参加国は、G7を構成するカナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカの7カ国と韓国、オーストラリア、南アフリカ、ASEAN(東南アジア諸国連合)、IAEA(国際原子力機関)、WHO(世界保健機関)、国際連合開発計画(UNDP)など8カ国・機関が招待された。
G7の歴史
G7は1970年代の経済危機をきっかけに発足した。