トランプ大統領の突飛ではないグリーンランド構想 温暖化が変える米国の安全保障 グリーンランド氷床下のアメリカの極秘軍事施設「キャンプ・センチュリー」とは?

北アメリカ
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 米国は氷床の安定性を利用し、地下に広大なトンネル網を構築して移動式核兵器の展開を目指したが、氷床の想定外の変動や技術的制約により計画は頓挫し、基地は1967年に放棄された1

 だが、問題は過去のものではなかった。基地跡には放射性物質やPCB、燃料などが残されたまま半世紀以上が経過し、地球温暖化による氷床融解によって、これらが露出・流出する現実的な危険が高まっている2。冷戦の軍事遺産が、いまや地球規模の環境リスクへと姿を変えつつあるのである。

 厄介なのは、問題の責任の所在が不明確な点だ。建設当時、グリーンランドはデンマークの統治下にあった一方、施設は米軍が独自に設置・運用したものであり、除染費用や国際的責任をめぐる協議は停滞している3

 氷の下に封じ込められてきた問題は、温暖化によって否応なく表面化しつつあり、国際社会においてもその清算が問われている。

1アメリカがグリーンランドに強い関心を示している背景には、単なる領土的欲求を超えた地政学的必然性がある。 2グリーンランドとデンマークの関係については、形式上は王国共同体として機能しているものの、植民地支配の歴史と複雑な感情が横たわっている。 3グリーンランドの氷床下には、冷戦期に米国が建設した極秘軍事施設「キャンプ・センチュリー」が存在する。 41959年、極地研究を名目に設置されたこの基地の真の目的は、「プロジェクト・アイスワーム」と呼ばれる大陸間核ミサイル配備構想の試験拠点だった。

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  1. Secret Cold War base shifts through Greenland ice. (2026). Retrieved 18 January 2026, from https://www.bbc.com/news/blogs-news-from-elsewhere-49209510
  2. Camp Century: Put on Ice, But Only for So Long. (2026). Retrieved 18 January 2026, from https://science.nasa.gov/earth/earth-observatory/camp-century-put-on-ice-but-only-for-so-long-89515/
  3. Denmark and Greenland Agree on Cleaning Up Former American Bases. (2026). Retrieved 18 January 2026, from https://www.highnorthnews.com/en/denmark-and-greenland-agree-cleaning-former-american-bases
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