『7条解散』は誰が止めるのか ”日本型”統治行為論が生む無制約の解散権 その『民意』は本物か 信頼性低下が進む世論調査の現実

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John MounseyによるPixabayからの画像

 1月19日に発表された高市内閣の「未来投資解散」は、通常国会召集直後に衆議院を解散するという異例の判断でもある。首相は、前回選挙で現政権が国民の直接的信任を得ていないことや、日本維新の会との新連立による政策転換の正当性確保を理由に挙げる。

 しかし、総選挙からわずか1年余での解散は、政治的安定よりも選挙戦略を優先したものとの見方が強い。「未来投資」という看板とは裏腹に、その実態は政権基盤を固めるための”政治的投資”といってよい。

要約

憲法7条に基づく「7条解散」は、天皇の形式的国事行為規定を内閣の自由裁量的解散権として運用してきた点で、法理的・立憲主義的に問題がある。その背景には、苫米地事件判決以降定着した統治行為論があり、司法の過度な自己抑制によって解散権行使が事実上無制約となっている。

世論調査は政治判断の根拠として重視されてきたが、RDD方式の低回答率やバイアス、商用パネル調査の不透明性により、民意を正確に反映していない可能性が高まっている。

最後に、選挙管理の現場では、短期日程を前提とした制度の硬直性と人員不足により、事務ミスや運営混乱が多発している。冬季・豪雪期の選挙についても、投票機会の不平等を拡大しかねない。

記事のポイント

  • 本来は形式的規定である憲法7条が、統治行為論(苫米地判決)により司法審査を免れ、内閣の解散権が事実上無制約となり、立憲主義が弱体化している。
  • 世論調査についても、RDD方式の限界や商用パネルの不透明さにより「民意」の正確性が損なわれ、政治判断の正統性を危うくしている。
  • 選挙までの短期日程と資源不足が事務的ミスを引き起こす。冬期選挙など環境要因も含め、制度設計の見直しが不可欠だ。

Summary

The “Article 7 dissolution” based on Article 7 of the Constitution is problematic from a legal and constitutional standpoint, as it has operated the Emperor’s formal state act provisions as a discretionary dissolution power for the Cabinet. Underlying this is the doctrine of acts of state, which became established after the Tomabechi case ruling, leading to the exercise of dissolution power becoming effectively unrestricted due to excessive judicial self-restraint.

While public opinion polls have been highly valued as a basis for political judgment, the low response rates and biases inherent in RDD methods, coupled with the lack of transparency in commercial panel surveys, have significantly increased the likelihood that they do not accurately reflect public sentiment.

Finally, in the field of election administration, the inflexibility of a system designed for short timelines and chronic staffing shortages lead to frequent clerical errors and operational chaos. Elections held during winter and heavy snowfall periods also risk exacerbating inequalities in voting opportunities.

Translated with DeepL.com (free version)

 最大の問題は、解散決定の過程が不透明な点にある。高市首相と木原誠二氏による「高市・木原ライン」が主導し、閣議や党内での十分な協議を欠いた可能性が指摘されている1

 さらに、通常国会冒頭での解散は2026年度当初予算の審議遅延を招き、「経済運営に空白を作らない」との説明とも整合しない。維新との連立に含まれる医療費負担見直しなどの「痛みを伴う改革」への批判が表面化する前に選挙を行い、政権の正統性を再確立しようとする意図も透けて見える。

 形式上は信任確認を掲げる「未来投資解散」だが、実質は求心力回復と権力再編を狙った戦略的手段である。大義を欠いた解散は、政治的信頼の回復どころか、国民の不信を一層深める危険性をはらんでいる。

Amazon.co.jp: 首相の解散権を斬る : 長澤高明: 本
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米独英と比べて見える日本の異常 7条解散を擁護する日本の統治行為論

 日本国憲法第7条に基づく衆議院解散、いわゆる「7条解散」は、戦後政治の運用の中で制度として定着してきたが、その法理的根拠や立憲主義的妥当性には疑問が残る。憲法第7条は本来、天皇の形式的国事行為を定めた規定であり、内閣に自由裁量の解散権を与える趣旨ではない。

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