Tomislav JakupecによるPixabayからの画像
第98回アカデミー賞のノミネーションが発表され、ライアン・クーグラー監督の『罪人たち』が史上最多の16部門で候補入りする快挙を達成した1。だが、この華やかな結果は同時に、「ハリウッド=アメリカの文化中心」という前提が、すでに現実と乖離していることも懸念しなくてはならない。
要約
第98回アカデミー賞では映画『罪人たち』が史上最多の16部門にノミネートされたが、しかしまた「ハリウッドがアメリカ文化の中心である」という前提が現実とずれ始めていることも浮き彫りにした。アメリカの社会的重心は南部や中西部へ移り、マイアミのような新たな文化拠点も台頭しているなか、アカデミー賞的価値観は依然としてロサンゼルス中心の価値観に偏り、国内の文化的・政治的多様性を十分に反映していない。さらに、劇場公開を重視する評価制度は、ストリーミング時代の分散型映像文化を捉えきれず、文化的断絶を深めていると言われても仕方ない。
記事のポイント
- 『罪人たち』の史上最多16部門ノミネートという快挙の一方で、「ハリウッド=アメリカ文化の中心」という前提が現実と乖離しつつある。
- アメリカの文化・経済の重心は南部や中西部にも広がり、マイアミに象徴される「ハリウッド的リベラリズム」と異なる価値観が存在感を増している。
- それにもかかわらず、アカデミー賞はロサンゼルス中心の価値観や劇場映画偏重から脱しきれず、多様化・分散化する映像文化を十分に反映できていない。
Summary
The 98th Academy Awards saw the film “The Misfits” nominated for a record-breaking 16 categories, yet it also highlighted how the premise that “Hollywood is the center of American culture” is beginning to diverge from reality. America’s social center of gravity has shifted to the South and Midwest, with new cultural hubs like Miami emerging. Yet the Academy Awards remain skewed toward Los Angeles-centric values, failing to adequately reflect the nation’s cultural and political diversity. Furthermore, its evaluation system, heavily weighted toward theatrical releases, is increasingly unable to capture the decentralized visual culture of the streaming era, inevitably deepening cultural divides.
Translated with DeepL.com (free version)

詳細
今日のアメリカの重心は、もはやロサンゼルスやニューヨークだけにあるわけではない。経済・人口・政治意識の変化は南部や中西部へと広がり、とりわけフロリダ州マイアミ周辺は、ラテン系移民資本、金融、映像制作が交差する新たなハブとして存在感を増している2。マイアミ周辺は保守的な価値観を持つ層やトランプ支持者が多く居住する地域でもあり、文化的にも政治的にも「ハリウッド的リベラリズム」とは異なるアメリカ像がそこにもある。
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- 米アカデミー賞候補、「罪人たち」が史上最多16部門 「国宝」メイク賞に. (2026). Retrieved 25 January 2026, from https://jp.reuters.com/life/oscars/MCIWBBV7SBP7JGTMEFA6RDYXGA-2026-01-22/
- If Latin America has a commercial capital, it is Miami. (2026). Retrieved 25 January 2026, from https://www.economist.com/the-americas/2022/05/07/if-latin-america-has-a-commercial-capital-it-is-miami

