また大川市の計画が頓挫し、意思決定の記録さえ確認できない状況は、補助金行政の限界を象徴している。
「過疎ビジネス」は自治体の衰退を逆手に取り公的資金を呼び込むが、しかし地域の自立よりも中央への依存を固定化する側面が強い。補助金が切れれば持続しない事業1は、本当の地域の再生とは言い難い。
一方、欧州では人口減少を前提とする政策転換が進む。ドイツは都市縮小を制度化2し、フランスは小規模自治体でも公共サービスを権利として維持3する。
対照的に日本は、なお成長モデルを前提に政策を設計している。結果、日本の自治体は「自立的縮小」という選択肢を持ちにくい。
大川市の問題は一自治体の不手際ではない。補助金の成立が目的化する構造の表出である。求められるのは人口拡大型の活性化ではなく、人口減少を前提に生活の質を守る制度設計だ。このような転換ができるかどうかが、日本の地方自治の将来を左右する。
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1人口減少と高齢化に直面する日本の各自治体は、地方創生交付金を活用して観光施設整備を進めてきた地域もあったが、事業の実効性よりもしかし「成果の可視化」が優先されがちだった。 2また大川市の計画が頓挫し、意思決定の記録さえ確認できない状況は、補助金行政の限界を象徴している。
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