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アメリカの連邦議会の下院は7日未明、下院で多数派を占める野党共和党のトップであるマッカーシー院内総務(57)を議長に選出した。通算15回目の投票でようやく決着。
下院議長選の選出がこれほどもめたのは、奴隷制をめぐり米国内が激しく対立していた1859年以来のこと。当時は、議長を選出するのに投票を44回重ねた1。
昨年11月の中間選挙で共和党は下院多数党になったものの、民主党との議席差は10議席にとどまる。
しかしながら、今回の議長選をめぐっては、強硬派の一部が、マッカーシー氏が昨年の中間選挙で自分たちと対立する穏健派の支援に政治資金を投じたことなどに強く反発。
別の候補に投票し、議長就任に必要な過半数の獲得を阻止してきた2。
アメリカには日本のような党議拘束がなく、造反議員には粘り強く交渉を続けなければならない。
結果、米国メディアは、
「史上最も弱い下院議長の誕生」
3
と報道した。
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下院議長とは 米国ナンバー2
米国下院議長は、下院の議事進行を統括し、議題や議論の規則、どの法案を採決にかけるかなどを決める4 。大統領権限の承継順位は副大統領につぎ、2番目。