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ガザ情勢の緊張感が日々、増していく。
イスラエル軍は、24日、パレスチナ自治区ガザ地区への空からの空爆を強め、24時間でハマスの軍事拠点約400カ所を空爆したと発表。
一方、ガザの保健当局によると、ガザの犠牲者は25日時点で6546人に上り、うち子どもが2704人を占めたとのこと。
24日、イスラエル軍はイスラム教の礼拝所であるモスクの地下にある戦闘員の隠れ家や、海岸近くの地下トンネルなどを破壊し、複数の司令官を殺害したと明らかに1。
また、ハレビ参謀総長は地上侵攻について、「準備はできている」とし、侵攻までにハマスのインフラをできるだけ破壊する構えだ。
他方、アメリカのブリンケン国防長官は24日、ガザ情勢について協議する国連安全保障理事会の閣僚級会合で、イスラエルに対し、人道目的の「一時的な戦闘中断」を検討すべきであると要請。
イスラエルの「自衛権行使」を支持しつつも、
「市民の被害を最大限避ける措置を取らなければならない」
2
と述べる。
そもそもアメリカは今月18日の安保理決議案に拒否権を行使していた。しかしイスラエルによる空爆やガザへの「完全封鎖」で現地では人道危機が深刻化しており、方針転換を迫られた形となった。
ガザはイスラエルにより燃料や食料を遮断され、唯一の発電所も停止3。21日以降は、エジプトとの境界にあるラファ検問所から人道支援物資が搬入されたものの、イスラエルはハマスが燃料を戦闘に使う可能性があるとし、搬入を拒否している3。
ガザの病院では、電力不足が深刻化し、医療機器を必要とする未熟児らが命の危機に瀕している。また、戦闘により、60万人近くがガザ各地の国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が運営する学校などに身を寄せている。
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