Mohamed HassanによるPixabayからの画像
福岡県筑紫野市の田中允市議(77)が、同僚の女性市議に対し「子供を産めない女は欠陥」などのハラスメント発言を行い、市議会から文書による注意処分を受けたことが判明した。田中市議は発言を「雑談や冗談」と弁明したが、公職者として不適切な言動が問題視され、市議会の軽い処分に市民や被害者から不満の声が上がっている。
- 田中允市議(77)が同僚の女性市議に対し「子供を産めない女は欠陥」などのハラスメント発言を行い、市議会のハラスメント防止条例に基づき文書注意処分を受けた。
- 地方議会の閉鎖的な文化や女性議員の少なさが問題視されており、特に町村議会では約32%が女性議員ゼロの状況にある。
- 女性の政治参画を促進し、ハラスメントを防ぐためには、制度改革と意識改革の両方が求められる。
福岡県筑紫野市の田中允市議(77)が、同僚の女性市議に対し「子供を産めない女は欠陥」などの発言を含む複数のハラスメント行為を行い、市議会のハラスメント防止条例に基づき、文書による注意処分を受けていたことが判明した。毎日新聞の取材で判明1。
田中市議は、自身の発言について「雑談や冗談」と弁明していたが、公職者としての適切な言動が求められる立場でありながら、不適切な発言を行ったことは問題視されている。市議会は過去の事例も含めて調査を行ったものの、「文書注意」という比較的軽い処分にとどまったため、市民や被害者からは不満の声も上がっている。
この問題の背景には、地方議会の閉鎖的な文化や、ハラスメントに対する意識の低さがあると考えられる。地方議会における女性議員の割合は依然として低く、2025年現在も多くの議会で30%に達していない2。特に町村議会では、約32%の議会で女性議員が一人もいない状況が報告されている3。
こうした現状の背景には、「政治は男性のもの」という固定的な性別役割意識や、議員活動と家庭生活の両立の難しさ、経済的負担などの要因がある。地方政治における女性の参画を促進し、ハラスメントを防ぐためには、制度改革と意識改革の両面からの取り組みが求められる。
田中允市議の、同僚議員に対しての発言
- 女性市議に対して「子供を産めない女は欠陥」「あんたは欠陥品」という趣旨の発言。
- 未婚の男性市議に「あんたは結婚していないんだから、少子化対策の話やらしたらいかんばい」と発言。
- 子どもの自殺対策について職員らと打ち合わせていた市議に「お前が飛び降りて代わりに見本をみせたらいいとたい」と発言。
- 女性市議の体を触った後、注意されると「ごめん」と言った後に「もっと触りたい」とささやいた。
- セクハラ行為を注意した男性市議に「何、見とうとや、ああ」と詰め寄り、「うるさい。お前ぶっ殺すぞ」と激高した。
これらの発言は、2022年から2024年にかけて行われたとされ、市議会により12件のハラスメント行為として認定された。
Amazon(PR)→
Amazon.co.jp
- 「子供を産めない女は欠陥」同僚に発言 福岡・筑紫野市議に文書注意. (2025). Retrieved 11 March 2025, from https://mainichi.jp/articles/20250304/k00/00m/010/188000c
- . (2025). Retrieved 11 March 2025, from https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/local-councilor_h29.pdf
- . (2025). Retrieved 11 March 2025, from https://www.gender.go.jp/research/kenkyu/pdf/local-councilor_h29.pdf