「おくりびと」(08年)以来のアカデミー賞へ王手をかける「ドライブ・マイ・カー」の凄さとは? ~1~

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 村上春樹原作、濱口竜介監督、西島秀俊主演「ドライブ・マイ・カー」が米アカデミー賞受賞に向けて、着々と駒を進めている。

 1月9日に発表されたゴールデン・グローブ賞で非英語映画賞を受賞、その前日の8日に発表された全米映画批評家協会賞では、作品賞、監督賞、(「偶然と想像」の2作品で受賞)、脚本賞、主演男優賞(西島秀俊)と主要4部門を受賞した。どれも、アカデミー賞の前哨戦とされる重要な賞である。

 日本映画のゴールデン・グローブ非英語映画賞(旧・外国語映画賞)の受賞は、市川崑監督「鍵」(1959)以来、62年ぶり。さらにいえば、今回はアスガー・ファルハディ(イラン)「A Hero」、パオロ・ソレンティーノ(イタリア)「Hando of God/神の手が触れた日」といった、世界的巨匠・名匠の監督たちの新作を抑えての快挙であった。

 全米批評家協会賞の作品賞を日本映画が受賞するのも、黒澤明監督「乱」(85)以来、37年ぶり。監督賞、脚本賞、主演男優賞に日本人が受賞するのも初めてのこと。

 2020年にアカデミー作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞を受賞したポン・ジュノ監督「パラサイト 半地下の家族」から遅れること2年、日本映画も“ようやく“肩を並べるときが来たか。

 思えば、カンヌ国際映画祭の脚本賞受賞から始まる「ドライブ・マイ・カー」が辿ってきた道のりは、「パラサイト」とも似ている。「パラサイト」もカンヌ映画祭最高賞パルムドールを皮切りに、全米批評家協会賞で作品賞と脚本賞、ゴールデン・グローブ賞で非英語映画賞を受賞してきた。

 さらに「パラサイト」と同様、「ドライブ・マイ・カー」も外国語映画賞の部門にとどまらず、作品賞や監督賞など多くの部門でハリウッド映画と競り合ってきたなかでの、快進撃だ。とくに全米批評家協会賞で4部門を受賞したことが、まさに快挙であり、これがハリウッド映画なら、作品賞受賞への“王道コース“でもある。

 アカデミー賞のノミネート発表は2月8日、授賞式は3月27日だ。

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「ドライブ・マイ・カー」とは?

 本作は、村上春樹の短編小説集『女のいない男たち』に収録された短編「ドライブ・マイ・カー」を、「偶然と想像」(2021)や20年に公開された「スパイの妻」の脚本と野原位、黒沢清ともに執筆した濱口竜介監督・脚本により映画化したもの。「偶然と想像」では、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した。

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