「アルゴリズムを鍛える」という言説は、SNSの設計思想とも噛み合っていない。そもそもSNSは利用者に仕組みを理解させるための道具というよりも、できるだけスクリーンを占有し使い続けさせることを目的として設計されている1。このことを再認識する必要がある。アルゴリズムもまた、ユーザーの主体的判断を育てるのではなく、感情を刺激し滞在時間を最大化する方向に最適化されている。
確かに、ブロックやミュート、いいねといった操作によってSNSユーザの”心地よさ”は確保される。しかしその変化は緩慢で不可視的であり、多くの利用者にとって、それが自らの行動の結果であると実感することは難しい。
そのためアルゴリズムは、操作可能な仕組みというより、そこには一種の気まぐれさが確かにあり、そこにブラックボックスがある。そのためSNSを「育てる」「設計する」「鍛える」という発想はなかなか定着しなかった。こうした個人努力の限界に対する認識が、近年各国で進むSNS規制の動きに含まれている。

「監視」ではないペアレントコントロール なぜ日本では機能しないのか
未成年者のデジタル環境をどう守るかについては、ペアレントコントロールの理論からも検討すべきだ。ペアレントコントロールは、1930年代の映画検閲制度であるヘイズ・コードを起点2に、MPAAレーティングやTV Parental Guidelinesへと発展し、「制限」ではなく「親子の対話」を基盤とする仕組みとして理論化されてきた3。
1この言葉はただはSNSの運用や情報リテラシーに関心の高い一部の層だけで広まり、多くの利用者にとってSNSは、流れてくる情報に反応するだけの受動的なメディアにとどまっている。 2未成年者のデジタル環境をどう守るかについては、ペアレントコントロールの理論からも検討すべきだ。 3SNS規制は、未成年者へのマーケティングという視点から再検討されるべき課題である。 4これらは一見すると、広告表現の問題と言論空間の統制は別個の論点に見えるが、いずれも子どもの認知的未熟さを前提に設計された消費誘導の構造という点で本質的に結びついている。
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- SNSの構造を学ぶ. (2026). Retrieved 12 January 2026, from https://hongyou-alpha.com/contents/main/index.php?s=30_application_01&c=5
- . (2026). Retrieved 12 January 2026, from https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/server/api/core/bitstreams/64d0b105-d008-45c9-8d3b-c0788f0ffde6/content
- FILMRATINGS. (2026). Retrieved 12 January 2026, from https://www.motionpictures.org/film-ratings/

