Gerd AltmannによるPixabayからの画像
3月10日、ソーシャルメディア「X」(旧Twitter)で大規模な障害が発生し、特にアメリカ、イギリス、日本で接続不良や遅延が発生。ピーク時には4万件以上の報告が寄せられた。イーロン・マスク氏はウクライナ地域からのサイバー攻撃を原因と主張したが、IPアドレスの偽装が可能なため慎重な分析が必要とされる。セキュリティ専門家は攻撃の大規模性を指摘し、親パレスチナ派ハッカー集団「ダーク・ストーム」の関与が報じられたが、真偽の検証が求められる。
- 3月10日、「X」で大規模な障害が発生し、米英日を中心に影響が広がり、ピーク時に4万件以上の報告があった。
- イーロン・マスク氏はウクライナ発のサイバー攻撃を原因と主張したが、IP偽装の可能性があり慎重な分析が必要。
- セキュリティ専門家は大規模DDoS攻撃の可能性を指摘し、親パレスチナ派ハッカー集団「ダーク・ストーム」の関与が報じられているが、真偽の確認が求められる。
3月10日、ソーシャルメディアプラットフォーム「X」(旧Twitter)で大規模な障害が発生し、世界各地の利用者に影響を与えた1 (1)。特にアメリカ、イギリス、日本では接続不良や投稿の読み込み遅延が顕著だった2 (2)。障害追跡サイト「ダウンディテクター」によると、ピーク時には4万件以上の報告が寄せられ、その規模の大きさがうかがえる3 (3)。
Xの所有者であるイーロン・マスク氏は、障害の原因を「ウクライナ地域」からの大規模なサイバー攻撃と主張した4 (4)。しかし、サイバー攻撃ではIPアドレスの偽装(IPスプーフィング)が一般的なため、攻撃元の特定には慎重な分析が求められる。
一方、セキュリティ専門家の間では、今回の攻撃が極めて大規模で組織的だった可能性が指摘されている。セキュリティ企業 Orange Cyberdefense によると、ピーク時のトラフィックは毎秒2.4テラビットに達し、一般的なDDoS攻撃の約3倍に相当するという。
また、複数のメディアは、親パレスチナ派のハッカー集団「ダーク・ストーム」がXへのDDoS攻撃を行ったとする犯行声明を発表したと報じている。ただし、これらの情報の信憑性についてはさらなる検証が必要である。
- DDoS攻撃
DDoS(Distributed Denial of Service)攻撃とは、複数の端末から大量のトラフィックをターゲットのサーバーやネットワークに送り込み、過負荷状態にして正常なサービス提供を妨害するサイバー攻撃。 - 仕組み
攻撃者は「ボットネット」と呼ばれるマルウェア感染端末を遠隔操作し、一斉にアクセスを集中させる。これにより、サーバーのリソースやネットワーク帯域が圧迫され、正規ユーザーが利用できなくなる。 - 目的
主な目的- 競合他社への経済的損害。
- 政治的・社会的抗議活動。
- 身代金要求(ランサムDDoS)。
- 嫌がらせや迷惑行為。
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- BBC News. Xで大規模障害、世界各地で影響 サイバー攻撃の可能性も. (2025). Retrieved 17 March 2025, from https://wedge.ismedia.jp/articles/-/36922
- X、日米などで障害 マスク氏「大規模なサイバー攻撃」. (2025). Retrieved 17 March 2025, from https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN10C9F0Q5A310C2000000/
- Xの大規模障害 イーロン・マスク氏「大規模なサイバー攻撃を受けた」「IPアドレスはウクライナの地域を示していた」. (2025). Retrieved 17 March 2025, from https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1780787?display=1
- 大規模DDoS攻撃によって「X」で世界的な障害が発生 ハクティビストが関与主張セキュリティニュースアラート. (2025). Retrieved 17 March 2025, from https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2503/13/news082.html