【ブックレビュー】『成瀬は天下を取りにいく』新潮社、2023年、宮島未奈

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IqlgによるPixabayからの画像

 近年、本屋大賞に選ばれる作品は、しばしば「心温まる」「感動的」「読後感が良い」といった、いわゆる”良い子”なテーマの作品が多い。書店員という、良くも悪くも知的な誠実さを求める人々が、”この程度”の本を対象に選ぶのかと思うと、なるほど、日本の書店がどんどん潰れるわけだ。

 それなのに、書店員たちは「本はこうあるべきだ」という理想論に閉じこもっている。現実のリアルな若者たちが求めている、”救い”を無視するかのように・・・。

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成瀬は天下を取りにいく (新潮文庫 み 73-1)
「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。閉店を間近に控える西武百貨店に毎日通い、ローカル番組の中継に映るといいだした。さらに、お笑いコンビ・ゼゼカラでM-1に挑み、高校の入...
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