【本日のニュース 2025年5月2日(金)】福岡・柳川 私立・杉森高校、校名を「福岡キャリアI高等学校」に変更の動き 卒業生ら反発、署名運動も

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Snag Eun ParkによるPixabayからの画像

要約

福岡県柳川市の私立・杉森高等学校が「福岡キャリアI高等学校」への校名変更を検討しており、法人名も「岩本学園」への改称が審議中である。これに対し、卒業生らは伝統の喪失を懸念し、反対運動を展開している。学校は施設の老朽化や雇用問題など運営課題も抱えており、体育館の建て替えや校舎移転も検討されている。校名変更後も学科構成に大きな変更はない見通し。

記事のポイント

  • 杉森高等学校は「福岡キャリアI高等学校」への校名変更を予定し、法人名も「岩本学園」への改称が審議されている。
  • 創立130年の伝統ある校名変更に対し、卒業生らが反発し署名運動を展開している。
  • 体育館の老朽化や教員との訴訟など運営課題が山積し、校舎移転や環境改善も検討中。

 福岡県柳川市の私立・杉森高等学校(1895年創立)で、校名を「福岡キャリアI高等学校」へ変更する方針が明らかになった。これに加え、運営母体である学校法人も「岩本学園」へ改称する議案が、理事会で審議されている。

 「杉森」の校名は創立から130年近く使われており、卒業生や地域住民の間では、伝統や地域のアイデンティティを損なうとの反発が広がっている。卒業生を中心とした反対署名運動も展開されており、名称変更の動きに対する反対の声は根強い。

 法人名の改称に関しても、現理事長の姓である「岩本」を冠することに対し、公益法人としての中立性に疑問を呈する声があり、道義的な観点からの議論も呼んでいる。

 同校は現在、施設の老朽化や教職員の雇用を巡る問題など、運営面で複数の課題を抱えている。特に体育館の老朽化により使用が制限されており、生徒は校外の運動施設を利用せざるを得ない状況が続いている。このため、体育館の建て替えや校舎の移転も検討されている。

 また、教員との雇用契約を巡る訴訟も起きており、学校運営の安定性や職場環境の改善が急務となっている。

杉森高等学校の概要

  • 食物、看護、福祉など4つの学科と、5年制の専攻科1つを持つ。校名が変更された場合でも、学科構成や教育内容に大きな変更はないとされている。
  • 杉森高等学校は、1895年(明治28年)に杉森シカ氏によって創立された、福岡県柳川市奥州町に位置する私立高等学校。​
  • 運営は学校法人杉森学園が行っており、2007年から男女共学に。​
  • 全日制課程を採用し、学年制で運営。​
  • 設置学科は「食物科」「看護科・看護専攻科(5年一貫)」「福祉科」「普通科(ファッションコース・医療総合コース)」の4学科2コース。​
  • 看護科・看護専攻科は5年一貫教育を行い、看護師国家試験受験資格などの専門資格取得が可能。​
  • 食物科では調理師免許や食品衛生責任者資格の取得が目指せる厚生労働省指定の調理師養成施設校。​
  • 福祉科では介護福祉士国家試験受験資格など、福祉分野の資格取得に対応。​
  • 普通科にはファッションコースと医療総合コースが設置されている。​
  • 教育理念として、「誠実、努力、礼節」を校訓とし、明るく和やかな雰囲気の中にも礼節を重んじる校風。
  • 部活動も盛んで、運動部・文化部合わせて16クラブが活動している。
  • 2025年度で創立130周年を迎える、福岡県内でも有数の歴史と伝統を持つ私立高校。
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