参院選の結果を受けて 今後の岸田首相のゆくえは? 「黄金の3年間」過去に選挙なしで同じ首相がまっとうした事例なし かつての「B層」がもはや日本のメインストリームに

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 10日投開票の第26回参院選の議席が、すべて確定した。

 自民党は単独で改選過半数の63議席を獲得、圧勝した。とくに32ある改選1人区で28勝4敗と、野党を圧倒。これで、憲法改正に前向きな「改憲勢力」は国会の発議に必要な3分の2以上の議席を維持した。

 一方、立憲民主党は改選23議席から17へと後退。公明党は、1議席減らし13。日本維新の会は改選議席を倍増させる12で、比例代表の獲得議席では立憲民主党を上回った。

共産党は4。国民民主党は5議席となり、いずれも議席を減らす。

 他方、女性の当選者は過去最高の35人となった。

 自民党が参院選で60議席以上を獲得するのは、2013年以来のこと。改憲勢力とは、自民党と公明党、日本維新の会、国民民主党の4党と、改憲に前向きな無所属の議員が含まれる。

 これらの勢力が獲得した議席は95議席で、非改選の84議席を合わせて179議席となり、3分の2の166議席を上回った。

 ただ、相変わらずの低投票率は続く。総務省は、11日午前、投票率は選挙区で52.05%、比例代表で52.04%であったと発表。

 選挙区においては過去2番目に低かった前回の2019年参院選の48.80%から3.25ポイント上回り、2回連続の50%割れは回避できたものの、それでも過去4番目の低さだった。

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当選者の平均年齢56.6歳、最年長は80歳、世襲議員の7割が当選 当選者25%が地方政治家


 一方で、今回の参院選でも、若年層者は当選しにくく、世襲議員ばかりが当選し、国政への”新規参入”が促進されることはなかった。

 時事通信1によると、当選した125人の平均年齢は56.6歳で、前回2019年の参院選を2.2歳上回った。最年長は自民党の山崎正昭氏で80歳。

 最年少は共産党の山添拓氏で37歳。政党別の平均年齢では、最高が日本維新の会の63.1歳。つづいて自民党の57.0歳。

 最も若かったのは、れいわ新選組の48.7 歳。全当選者の世代別では、50代が最も多く44.0%。

 また、「世襲」の定義を(1)父母、義父母、祖父母のいずれかが国会議員、(2)三親等内の親族に国会議員がいて同一の選挙区内から出馬という、いずれかを満たすと定義した場合、今回の参院選では14人が当選していた。

 内訳は自民党が10人、立憲民主党が2人、公明党は1人、日本維新の会が1人。一方、今回出馬した世襲の候補者は19人で、当選率は73.7%。全体の当選率22.9%を大きく上回る。

 主要政党や政治団体の当選者120人のうち、出身別でみると首長や地方議員などの地方政治家が最も多く、30人で25.0%を占めた。つづいて、中央官僚14人(11.7%)、芸能・スポーツ界の13人(10.8%)となった2

「黄金の3年間」、過去に選挙なしで同じ首相がまっとうした事例なし

 今後の岸田首相の政権運営はどうか。国会は衆議院を解散しない限り、今後2025年の参院選まで大型の国政選挙はなく、そのため岸田首相は「黄金の3年間」を手にしたとの見方がある。

 一方で、歴史的にみると、過去にこの「黄金の3年間」で、衆議院の解散をせずに同じ首相が3年間をまっとうした事例は存在しない3

 「黄金の3年間」は過去にも、大型の選挙の空白を見込む期間として、たびたび浮上。その間は、霞が関では国民の不人気な政策、たとえば消費税の増税など取り組める期間として位置づけられてきた。

 近年は小泉政権下でも浮上。小泉首相の就任まもない2001年の参院選で勝利を収めた際には、衆議院の残りの任期は3年弱あった。しかし、2003年10月に衆議院を解散。

 小泉氏は、その後に再び訪れた「黄金の3年間」も、それを待たずに2005年に「郵政解散」をしている。

 2012年末の衆院選で自民党が政権に復帰したあとも、2013年の参院選で勝ち、「黄金の3年間」を手にした。しかし、安倍首相は2014年に消費税率の引き上げの先送りに絡めて、衆議院を解散。

 自民党は、2年後に総裁選を迎える。岸田首相が「黄金の3年間」を無事に迎えるためには、総裁選を勝ち抜くことが必須条件であるが、早くも”安倍派”の巻き返しが始まっており、予断を許さない。

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かつての「B層」がもはや日本のメインストリーム ワイドショー政治の顛末 バカの馬鹿によるアホのための政治


 今回の参院選でわかったことは、かつて小泉政権下で「B層」と揶揄された者たちが、いつの間にか日本の主権者=メインストリームとして浮上。

 結果、「B層」というネタを前提としらない人間たちが、大真面目に信じた結果、日本のガラパゴス化が決定づけられた。

 B層とは、

 マスコミ報道に流されやすい、『比較的』IQ(知能指数)が低い人たち

のこと。小泉政権下の2005年9月に、自民党が広告会社に作成させた企画書に記載されていた。

 企画書では、国民をA層、B層、C層、D層にそれぞれ分類。そのうち、

「小泉首相の構造改革に肯定的で、かつIQが低い層」
「具体的なことはよくわからないが小泉首相のキャラクターを支持する層」

として、このB層が位置づけられた。

 しかし、その時点では、単なる自民党政権の”ネタ”でしなかったB層という支持者が、日本の凋落と急速なIT化のために拡大。

 結果、”ネタ”という前提を知らない世代が主権者となり、大真面目に自民党を支持した結果が今の日本の有様だ。

 「日本独自のテレビ番組のジャンル」でしかない低俗なワイドショーが、日本国民の一億総中流から、総バカ流を促進、結果、バカの馬鹿によるアホのための政治をもたらした。

  1. 時事通信ニュース「平均年齢56.6、最年長80歳=世襲、7割強が当選【22参院選】」2022年7月11日、https://sp.m.jiji.com/article/show/2781290
  2. 西日本新聞、7月11日付夕刊
  3. 日本経済新聞、2022年7月12日朝刊