4月3日に台湾東部沖で発生したマグニチュード7.4の地震では、4月7日までに13人の死亡が確認されたほか、落石や土砂崩れが起きた渓谷付近では、7日時点になってもなお、連絡が取れない6人の捜索が続けられいた。
地震の被害は、台湾全体で建物の損壊が870件、道路やトンネルなどへの被害が75件確認された(4月10日時点)1。
しかし、とくに被害の大きかった花蓮県によると、今回の地震で1400世帯以上で住宅に被害が出たということで、県では不動産業者などと協力して被災した人たちの住まいを確保したり、見舞い金や補助金を受け取るための申請を行う窓口を開設したりするなどの支援に動く。
他方、被害においては、20年あまりの台湾での経験が被害を最小限に食い止めた。また被災後の避難所運営においては、地震発生の3時間で避難所の態勢が整うなど初動の迅速な対応が注目2。
それと比較して、改めて日本の災害対応の“後進国ぶり”があらわとなった。
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1999年「921地震」の被害を受けて
台湾は1999年に、台湾史上最悪の地震「921地震」を経験した。この地震は1999年9月21日に台湾中部を震源とし、マグニチュード7.6。2400人以上が命を失い、数万棟の建物が倒壊。