【ブックレビュー】「坂の上の雲 四」司馬遼太郎、1999年、文藝春秋

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Dariusz SankowskiによるPixabayからの画像

 戦争の激化に伴う緊張感と、国家や個人が抱える葛藤。戦争の戦術的描写は、そしてそこに関わる人間模様や時代背景が丹念に描かれ、歴史の動きが力強く伝わってくる。

 司馬が得意とする戦争描写の緻密さがさらに光る。戦場での動きが具体的な戦術や地図の説明を交えながら描かれ、歴史的事実に基づいたリアルな描写が読者を引き込む。

 他方、実際の歴史というものは感動するものではなく、しょせんは科学であり、いずれにしても冷静な視点が求められる。

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