異常気象により火災が拡大し、乾燥と強風が従来の防災対策を超える被害をもたらした。これは地球温暖化による気温上昇や降水量減少が要因とされ、主に人為的な温室効果ガス排出が原因とされている。また、被害者の多くが高齢者であったことから、高齢化や人口減少が進む地域の防災体制の脆弱性も浮き彫りになった。
- 韓国南東部の山火事は「史上最悪」とされ、気候変動と社会的要因が重なった「人災」として注目されている。
- 過去数十年で気温上昇・降水量減少・風速増加が進み、異常気象が火災を拡大させた。
- 高齢化や地域の脆弱性により避難が困難で、多くの高齢者が犠牲となり、防災体制の見直しが課題となっている。
韓国南東部で発生した山火事は、その規模と被害の深刻さから「史上最悪」とされている。この災害は、単なる自然の出来事ではなく、気候変動や社会的な課題が複雑に絡み合った「人災」の側面もあるとして注目を集めている。特に、異常気象が火災の発生・拡大を後押しし、地域社会の弱さが被害をさらに深刻化させたとの指摘が出ている。
背景には、地球温暖化に伴う気候の変化がある。研究によれば、過去数十年で韓国の平均気温は最大で2℃上昇し、降水量の減少や風速の増加といった、火災の拡大を招く条件がそろっていたという1。
特に乾燥した空気と強風は、火の勢いを一気に広げ、従来の防災対策では対応しきれない事態を招いた。こうした気象の変化は、主に人間による温室効果ガスの排出が原因とされ、自然の影響は限定的だと分析されている2。
また、この災害は韓国社会が抱える深刻な課題――人口減少地域の増加や高齢化――も浮き彫りにした。被害者の多くは高齢者で、迅速な避難が難しかったことが犠牲者数の増加につながった3。特に一人暮らしの高齢者や療養施設の入居者の中には、逃げる術を失った人も多く、災害時における地域の支援体制や、防災インフラの見直しが強く求められている。
被害の状況
- 韓国南東部を中心に発生した山火事で、死者は30人、負傷者は40人に達した。
- 焼失した山林の面積は約48,000ヘクタールで、ソウルの面積の約63%に相当する規模。
- 被災者数は約33,000人に上り、避難を余儀なくされた世帯は2,407世帯(約8,078人)。
- 消失した建物は住宅や農業施設を含む約3,481棟で、歴史的な仏教寺院も被害を受けた。
- 消火活動にはヘリコプター126機、消防隊員6,976人が動員されたが、強風や乾燥した気候が消火作業を妨げた。
- 山火事の原因として、一部では墓参り中の男性による火の不始末が疑われている。
- 被害地域の土壌修復には長期間を要するとされ、環境への影響も深刻。
Amazon(PR)→
Amazon.co.jp: 山火事と地球の進化 : アンドルー・C・スコット, 矢野 真千子, 矢部 淳: 本
Amazon.co.jp: 山火事と地球の進化 : アンドルー・C・スコット, 矢野 真千子, 矢部 淳: 本
- 山林火災、気候変動影響か=愛媛・岡山と韓国―国際研究. (2025). Retrieved 2 April 2025, from https://www.risktaisaku.com/articles/-/101186
- 一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF. (2025). Retrieved 2 April 2025, from https://rief-jp.org/ct8/155517
- hankyoreh. (2025). Retrieved 2 April 2025, from https://japan.hani.co.kr/arti/politics/52804.html