文春砲を終わらせろ! 文春関係者の不倫を黙殺する「作家タブー」 問題はフジテレビだけか? TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」のスポンサーを霊友会が担当する謎 日経新聞は書評用の献本横領を隠避

メディア
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Colleen ODellによるPixabayからの画像

要約

中居正広氏に関する週刊文春の誤報問題は、メディアの信頼性や報道倫理の重要性を再認識させた。この問題はメディア業界全体に内在する構造的な課題を浮き彫りにし、特に出版業界では「作家タブー」と呼ばれる有名作家に対する批判の抑制が存在していることが示唆される。浦沢直樹の「W不倫」スキャンダルや、文春の内部における利害関係もその一例だ。

また、TBSラジオと新興宗教団体・霊友会の関係など、メディアとスポンサー間の複雑な利害も問題視されている。オウム真理教事件以降、新興宗教に対するメディアの姿勢は変化したが、一部の団体が新たな形でメディアとの関係を構築している。

さらに、日本では週刊誌やメディアが有名作家や大手出版社と密接な関係にあるため、批判的な報道を控える傾向が強い。このため、出版業界では有力作家に利益が集中する一方で、新人や中堅作家は厳しい経済状況に直面している。結果として、報道の自由やメディアの独立性が疑問視される現状が浮かび上がる。

記事のポイント

  • メディア業界の構造的課題:週刊文春の誤報問題は、メディアの倫理や信頼性、報道と利害関係の密接なつながりを浮き彫りにした。
  • 作家タブーの影響:出版社と作家の利害関係による報道規制が存在し、出版業界全体の閉鎖的な構造が問題視されている。
  • 宗教とメディアの関係:霊友会のスポンサー事例や1995年以降の新興宗教報道の自粛など、メディアと宗教団体の関係が注目されている。

 週刊文春による中居正広氏に関する誤報問題は、メディアの信頼性と責任がいかに重要かを改めて浮き彫りにした。

 問題が本当に問いかけるのは、フジテレビや週刊文春だけに限らず、メディア業界全体の構造的課題を浮き彫りにしている。その一例が、人気漫画家・浦沢直樹氏の「ラブホW不倫」報道で明らかになった「作家タブー」の存在だ。

 週刊文春関係者の女性社員が浦沢の不倫相手として報じられた際、出版業界全体が沈黙を守ったという事実は、業界内の利害関係が情報の公開に影響を及ぼす構造を示唆する。

 また、TBSラジオの番組「ジェーン・スー 生活は踊る」では、霊友会が長年スポンサーを務めている。この関係は長年、「X」(Twitter)でささやかれ、番組上でもアナウンスされているが、しかし深く追及されることはなかった。そして、ジェーン・スーと文藝春秋との関係も、複数の著書を通じて深いことがわかる。

 問題はフジ、週刊文春、TBSに限らない。私(伊東)は、2007年ごろ、日本経済新聞社のアルバイトで雇用されていたころ、近くの料亭で、編集局管理部の太田(男性)から、「お前たちの初体験は素人か? 俺らは玄人相手だ」との声を浴びせられた。

 そして、翌年、太田は、同じアルバイトの有馬が、他社からの書評用の献本用の書籍を、無断で開封し、持ち去っていたことを隠避(約40万円分)している。

私(伊東)がマスコミ関係者から受けた人権侵害

2007年ごろ、日本経済新聞社のアルバイトで雇用されていたころ、近くの料亭で、編集局管理部の太田(男性)から、「お前たちの初体験は素人か? 俺らは玄人相手だ」との声を浴びせられる。

2007年、東洋大学社会学部第2部社会学科でのゼミに在籍していた際、ゼミ講師(元毎日新聞記者・元産経新聞記者の可能性も?)から、福岡出身の私に対し、「オマエの父親もやくざか?」など

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問題はフジテレビだけか? TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」内「相談は踊る」のスポンサーを霊友会が担当する謎

 ジェーン・スーが出演するTBSラジオの人気番組「ジェーン・スー 生活は踊る」には、「相談は踊る」という人気コーナーがあり、同コーナーのスポンサーを霊友会が担当。

 霊友会とTBSラジオの関係は、1981年から1996年に放送された「淀川長治・ラジオ名画劇場」のスポンサーを霊友会が引き継いだことからも確認される。霊友会は1920年代に日本で創立された在家主義仏教の新興宗教団体で、創始者は久保角太郎と小谷喜美。1930年に正式に発足し、独自の宗教活動を展開している。

 新興宗教と日本のメディアの関係は、1995年のオウム真理教による地下鉄サリン事件を契機に大きく変化した。この事件以降、新興宗教団体はメディアを通じた大規模な広告や公開イベントを控えるようになり、テレビ局も新興宗教に関する番組の放送を自粛するようになった。しかし、近年では一部の団体がメディアとの新たな関係構築を模索していると指摘されている。

 2023年には、日本の民間放送連盟(民放連)が放送基準を改正し、新たに第38条に「信仰の強要につながる表現は扱わない」という規定を追加。この改正は、信教の自由を尊重しつつ、信じない自由にも配慮する姿勢を反映している。一方、フランスでは「反セクト法」が存在し、個人を搾取する宗教団体の活動や宣伝を法的に規制している。

『ジェーン・スー 生活は踊る』(TBSラジオ)

放送時間:毎週月曜から木曜の11:00から14:00まで

パーソナリティ:コラムニストのジェーン・スー

開始日:2016年4月11日8

番組の特徴

「生活情報に加え、知恵を音楽とともに綴る昼ドキ支援系ラジオ」

「相談は踊る」

リスナーから寄せられた様々な悩みや相談にジェーン・スーが回答するコーナーです。日常生活の些細な悩みから深刻な人間関係の問題まで、幅広いテーマを扱う。

個人的な悩みを通じて、現代社会の問題点を浮き彫りに。

人気コーナーであるため、相談内容とその回答をまとめた書籍も出版されている。

霊友会

1930年7月13日に正式に設立

創始者は久保角太郎(1892-1944)と小谷喜美(1901-1971)

公称の信者数は約252万人、実際の国内信者数は約105万人

日本以外にも26カ国以上で活動し、世界中に約500万人の会員がいるとされる

昨年6月に霊友会の信者と元信者計6人が、同会と元支部長ら3人に対し、計約1億2790万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。訴状によると、元支部長らが「病気になる」「子どもの命が危ない」などと不安をあおり、架空の会員を勧誘して入会させたことにして会費を多く払うよう事実上強制したという1

文春元デスクが浦沢直樹(『20世紀少年』)と「ラブホW不倫」のトホホ

 浦沢直樹の「ラブホW不倫」スキャンダルは、出版界に大きな衝撃を与えただけでなく、不倫報道で知られる週刊文春の内部にも波紋を広げた。この事件は、メディアの倫理と個人のプライバシーの境界線、そして報道する側と報道される側の複雑な関係を浮き彫りにするとともに、作家タブーの存在を強く描写する。

 2016年10月、週刊女性がこのスクープを報じたことで、単なる芸能ゴシップを超えたメディア業界の内部事情と倫理的ジレンマが問題に。

 浦沢直樹といえば、『YAWARA!』『MASTERキートン』『20世紀少年』など数々のヒット作を手掛け、”現代の手塚治虫”とも称される日本を代表する漫画家である。その大物作家の不倫相手として報じられたのは、大手出版社に勤務する50代前半の女性Aさん。驚くべきことに、この女性は文藝春秋の社員であり、かつては週刊文春の編集部にも所属していた2

 この事実は、そもそも週刊文春が長年にわたって展開してきた「文春砲」と呼ばれる不倫スクープ報道に皮肉な影を落とす。ベッキーと川谷絵音の不倫、宮崎謙介元衆院議員の不倫、中村橋之助と京都芸妓の密会など、多くの有名人の不倫を暴いてきた週刊文春。しかし、その文春が自らW不倫の当事者となったことで、メディアの倫理観と報道のあり方に対する疑問が一層強まるが、しかしその後、続報はない。

浦沢直樹の「ラブホW不倫」スキャンダルの概要

「週刊女性」(2016年)10月25日号が、浦沢氏と50代前半の女性Aさんとの不倫関係を報道

両者とも既婚者であったため、「W不倫」と呼ばれた。

不倫相手について

Aさんは文藝春秋社の社員で、かつては「週刊文春」の編集部に所属。「週刊文春」では連載班のデスクを務めた経歴が。

2カ月近くにわたる濃密なデートの様子が報じられる。ラブホテルでの密会や、スープカレー店、イタリアン、中華料理店でのデートが明らかに。

2人の関係は、「週刊文春」のタイアップ企画がきっかけで深まったという。浦沢氏がボブ・ディランについて語る企画を、Aさんが担当したことがきっかけ。

スキャンダル後の影響

浦沢氏は長年連載を持っていた出版社に釈明するなど、後始末に追われたと報道。文春社内では厳しい箝口令が敷かれ、社員の不祥事発覚を警戒する雰囲気が強まる。

浦沢氏の対応

2016年11月25日、浦沢氏はスキャンダルについて謝罪。自身が出演するテレビ番組は継続された。

文春砲よりも怖い、日本の作家タブー

 事実上、日本には、週刊文春も逆らえない作家タブーが存在する。作家タブーが生まれた背景には、出版社と作家の密接な関係し、出版社は作家の作品を出版することで利益を得ているため、その関係を損なうような報道を避ける傾向がある。

 また新聞社やテレビ局も、作家の連載や作品のドラマ化・映画化から利益を得ているため、批判的な報道を控える。

 石原慎太郎元東京都知事の例は、この「作家タブー」を如実に示す。過去に、週刊文春が石原氏の批判記事を掲載したのは、彼が芥川賞選考委員を辞任した後3

 最近の例として、森功氏の『魔窟 知られざる「日大帝国」興亡の歴史』の書評があまり見られないことが挙げられる。出版界では、これが日本大学の林真理子理事長への配慮ではないかという噂が4。林氏は著名な作家であり、「作家タブー」の対象となっている可能性がある。

 出版業界では、いわゆる「出版ムラ」とも呼ぶべき閉鎖的な構造が存在し、一部の有名作家や大手出版社に利益が集中する傾向がある。この構造の中で、新人作家や中堅作家は低い原稿料や不安定な収入に悩まされることが多くなっている。例えば、ある調査によると、作家の年間印税収入が100万円以下という厳しい現実が明らかになっている5

ジャーナリスト元木昌彦氏が語る、作家タブー6

「噂真」(註:「噂の真相」(2004年休刊)の売り物はスキャンダルだが、出版業界の裏話を語り合う「週刊誌記者匿名座談会」もよく読まれていた。

講談社には出入りの書店があり、そこで買うといくらか安くなる。発売日には、書店の人間が山と積んだ「噂真」を代車に乗せて運んでいたが、スキャンダルよりも、自分の会社を含めた業界の裏情報が気になって購読している人間が沢山いたようだ。

今一つ、「噂真」を編集者が挙って買い求めた理由は、作家、評論家、マスコミ界の有名人たちの恋愛沙汰を含めたスキャンダル情報が載っていたからだ。

先の本にも、「売れっ子や大御所といわれる作家たちのスキャンダルや批判記事は、現在のマスコミにおいても根強いタブーになっている」が、作家について詳しく知るには、その作品だけではなく、男女関係を含めた私生活までのアプローチがどうしても必要になってくる。こうした作家たちの私生活にまつわる情報が後世、知られていなければ、その作家の本質や背景も浅い理解にとどまってしまうと主張しているが、全く同感である。

生島治郎が韓国女性と極秘結婚していた。渡辺淳一と川島なお美のラブロマンス。桐野夏生と講談社某氏との密会など、挙げればきりがないが、スキャンダルばかりではなく、文壇という摩訶不思議な世界の権力争いから作品批判まで、「噂真」でなければ読めない貴重な情報であった。

「噂真」があれば毎月読めた作家や業界人たちの噂やスキャンダルが、雑誌が休刊して手に入らなくなってしまった。脛に傷のある作家は、休刊の報を聞いて大喜びしたはずである。

今や文春砲といわれ、不倫している連中に恐れられている週刊文春も、事件でも起こせば別だが、売れっ子作家の噂話さえ書かない。週刊新潮然りで、講談社、小学館、集英社の週刊誌はいうまでもない。

新聞も連載小説があり、コラムを書いてもらったりするから書けない。もちろんテレビは、ドラマ化、映画化で儲けているから、取り上げない。

かくして、作家スキャンダルは、日本で最大のタブーとなってしまったのである。

秋篠宮眞子と小室圭の婚約延期騒動については、大新聞までが、匿名の元婚約者や宮内庁関係者という、顔の見えない連中の憶測を並べ立てて、誹謗中傷まがいのことを報じるのに、作家のこととなると完黙してしまう。東野圭吾、池井戸潤、村上春樹らは立派な“公人”である。タブー視するほうがおかしい。

  1. 「不安あおられ会費強制」 霊友会の信者らが損害賠償求め提訴 群馬・前橋地裁 互いに争う姿勢. (2025). Retrieved 30 January 2025, from https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/480245 
  2. . 人気漫画家・浦沢直樹の「ラブホW不倫」の相手は文春の女性社員だった!「週刊文春」デスクを務めたことも. (2025). Retrieved 30 January 2025, from https://lite-ra.com/2016/10/post-2616_2.html
  3. 石原知事 芥川賞選考委員「やめる。全然刺激にならないから」. (2025). Retrieved 30 January 2025, from https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/01/18/kiji/K20120118002457130.html
  4. 作家タブー、バブルの怪人、右翼の大物…日本大学の暗黒史に挑んだノンフィクション『魔窟』は大学版『地面師』|SlowNews | スローニュース. (2025). Retrieved 30 January 2025, from https://slownews.com/n/n2af32db9caba
  5. 「原稿料だけで生活できない」漫画家の嘆き、インボイスで注目 専門家警鐘「業界が改善しなければ衰退する」 : J-CAST ニュース【全文表示】. (2025). Retrieved 30 January 2025, from https://www.j-cast.com/2023/10/22471174.html?p=all
  6. なぜ作家スキャンダルはタブーになったか. (2025). Retrieved 30 January 2025, from https://news.infoseek.co.jp/article/president_27655/ 
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