全国で電力需給がひっ迫 原発再稼働は必要か? 求められる分散型電源と再生可能エネルギー 残念な日本の住宅 核燃料も結局は「ロシア頼み」という現実

Chris Spencer-PayneによるPixabayからの画像

 政府は6月7日、7年ぶりに全国規模での節電協力要請を行うことを決めた。

 対象となる季節は、夏と今冬。とくに厳しいエネルギー需給が予想される冬には、数値目標の設定や電力使用制限令の発出、あるいは、万が一に備えた場合の準備も検討されている。

 節電要請は、2011年の東日本大震災から2015年までの冬の需要期に行われていた。しかし、近年では太陽光発電の普及や一部の原発再稼働により電力の供給を増やすことができたことから、要請は出されていなかった。

 ただ、昨今の社会情勢の変化により、電力需給が再び逼迫。再び、節電要請が出されることになったのだ。

 一応、政府はさまざま対策を取っては来た。たとえば、2015年には電力広域的運営推進機関が設立されている。

 これは、2011年の東日本大震災時、東日本と西日本の周波数の違いから電力の融通ができなかった教訓から、全国規模での電力を融通可能とする組織だ。

 一方、さまざまな点で、「原発再稼働やむなし」との声は上がる。しかしながら、日本はエネルギー供給において、近代化が遅れている。具体的には、再生可能エネルギーと分散型電源の仕組みが取られていない。

 また、住宅の近代化も遅れ、相変わらず、「夏は暑く、冬は寒くないやすい」建築物を生み続けている。

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普及しない分散型電源と再生可能エネルギー


 そもそも、今回の今回の電力需給の逼迫以前に、日本のエネルギーシステムの課題は指摘されていた。

 2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震では、北海道全域で国内初の全域停電である「ブラックアウト」を引き起こす。このことは、日本のエネルギーシステムが「一極集中型」であったために起こった。

 エネルギーの安定供給のためには、従来のような大規模な発電所から「一方向的に」電力を供給する一極集中型のエネルギーシステムだけでは限界がある。その対応策として、考えられているが、「分散型電源」だ。

 他方、日本ではいまだ再生可能エネルギーの普及も十分とはいえない。再生可能エネルギーによる発電の比率は、2020年には欧州やアメリカのカリフォルニア州などで40%を超えた1。その原動力となったのは、主に風力と太陽光発電。