【本日のニュース 2025年5月20日(火)】国連、ナイロビへの業務移転を提案 グテレス氏が改革案提示

アフリカ
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Jörg PeterによるPixabayからの画像

要約

国連のグテレス国連事務総長は、コスト削減と組織効率化を目的に、ニューヨークとジュネーブの一部業務をナイロビに移転する改革案を提示した。これは人員削減やアフリカの発言力向上も狙いとするが、インフラ整備や意思決定の遅延などの課題もある。

記事のポイント

  • 国連はコスト削減と効率化を目的に、ニューヨーク・ジュネーブの一部業務をナイロビへ移転する改革案を提示。
  • 地域バランス是正やアフリカの発言力強化も狙いだが、職員異動や意思決定の遅延など課題も存在。
  • 財政健全化とグローバルな公平性の観点からは、ナイロビ移転には一定の意義がある。

Summary

UN Secretary-General Guterres has proposed a reform plan to move some operations in New York and Geneva to Nairobi in order to reduce costs and improve organizational efficiency. This is also aimed at reducing the number of personnel and increasing Africa’s voice, but there are also issues such as infrastructure development and delays in decision-making.

 国連のグテレス事務総長は12日、コスト削減を目的として、米ニューヨーク本部およびスイス・ジュネーブの欧州本部の一部業務を、ケニア・ナイロビの事務所へ移転する改革案を加盟国に提示した1。人員削減も視野に入れており、80周年を迎えた国連は組織の効率化を進めるため、専用の作業部会を設置して改革に着手している。

 グテレス氏は「不確実性の時代に、より強靱な組織を目指す取り組み」と説明し、各国の支持を呼びかけた。現在、ニューヨークやジュネーブといった主要都市での本部運営には多額のコストがかかり、業務の重複や非効率性も問題視されてきた。また、国連におけるアフリカの発言力が弱いとの批判もあり、地域バランスの是正も改革の目的に含まれる。

 ただし、移転に伴う職員の大規模な異動や現地インフラの整備、国際的な意思決定の遅延など、新たな課題も想定される。さらに、米国による資金拠出の縮小は、国連の財政に加え、中立性や多国間主義の信頼性にも影響を及ぼす懸念がある。

 それでも、ナイロビ移転案には財政健全化と業務効率化の両面で意義があり、アフリカ拠点の強化はグローバルなバランス是正や地域社会への関与を深める契機ともなり得る。

国連機能のナイロビ移転案について

  • 国連のグテレス事務総長は、米ニューヨーク本部やスイス・ジュネーブ欧州本部の一部業務をケニア・ナイロビ事務所へ移転する改革案を加盟国に提示。
  • この移転案の目的はコスト削減と業務効率化であり、人員削減も視野に入れている。
  • 国連創設80年を機に、組織の効率化や重複業務の再編、維持費の高い都市からの機能移転が優先事項とされている。
  • ナイロビ事務所は国連の拠点の中で広大であり、「アフリカが無視されている」との批判に応える地域バランスの是正も狙いの一つ。
  • すべての機能をナイロビに移すわけではなく、ケースバイケースで移転や削減、廃止を検討する方針。
  • 改革案の背景には、米国など主要拠出国からの財政圧力や、国連の深刻な資金難も。
  • 組織改革に向けた作業部会やタスクフォースが設置されており、9月には改革案を基にした予算案が提示される予定。

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  1. 国連本部業務、ナイロビに移転案 コスト削減で 米圧力も背景か. (2025). Retrieved 20 May 2025, from https://mainichi.jp/articles/20250513/k00/00m/030/015000c
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